セラピスト必見!新人時代の苦労の乗り越え方&指名の取り方! ~グランドマスター 青木将星さん 対談インタビュー~
ラフィネグループの働く5000名のセラピストの中でトップセラピストである、グランドマスター職位の青木将星さんに、新人時代のご苦労や、指名を取るために取り組まれた事をインタビューさせて頂きました。
グランドマスターセラピスト 青木将星セラピスト
配属店 ラフィネ イオンモール長久手店
青木将星さんの足跡
前職:スポーツジムインスラクター
武道空手 師範代(現在)2人の娘を持つパパセラピスト
岐阜県出身配属3年目にスペース撤退を経験し、自分の力の無さを痛感。1年間、猛勉強しリバースに復帰。
2006年 25歳-㈱リバース東京にてセラピストとしてデビュー配属店 温浴施設 長久手温泉 ござらっせ配属
2009年 ござらっせ撤退 一時リバース東京を離れ他社にてセラピストへ
2010年 岐阜県多治見市 天光の湯にて リラクゼーションスペースの店長としてリバース東京のセラピストとして復帰
2011年 チーフセラピスト昇格/優秀店長賞
2012年 セラピスト接客のコンテスト R1コンテスト全国大会-決勝進出
2013年 マスターセラピスト昇格
2014年 グランドマスターセラピスト昇格※楽しい所だけでなく、辛い事や厳しい事も含めたセラピストの仕事のやりがいを伝えたいと、会社の垣根を越えて勉強会や懇親会を開催。
2017年 2月よりラフィネ イオンモール長久手店に異動
Q青木セラピストはセラピストのお仕事に就く前は何をされていたのですか?
スポーツジムのインストラクターも行っておりましたが、格闘技をずっとやっており、当時は筋トレや鍛錬の時間を作りたくて定職につかず転々としておりました。当時はK-1が始まった頃で、打撃系の格闘技をやっていました。
キックボクシングや空手をやっており、空手は15歳から今もやっていて経験が25年間になります。
Q格闘技からセラピストになるまで、どんなきっかけがあったのですか?
1つは、私が高校生の時に、首の大きな怪我をしてしまいました。辛くて稽古もできないようになってしまって。。。。
空手をやめなければと思っていたのですが、空手の師範が柔道整復師で、一発で治してくれたんです。それがどこか根底にあってセラピストになるきっかけになったと思います。
2つめは、結婚を考えたことが転職を考えたきっかけでした。当時のスポーツジムの時給が安くてとても食べていけないような状況でした。結婚をしようと思ったときに、何か定職に就こうと思ったのですが、学歴もないし資格もなかったので、何か手に職を付けるということがいいかなと思いました。
実は、家の近所の長久手温泉『ござらっせ』にいったら、セラピスト募集と書いてあったので、良く分からないままエントリーした感じです。
Q当時リバース東京のセラピストになる為の研修は東京研修だけでしたが、不安はありませんでしたか?
東京に行くのは中学校の時に修学旅行で東京ディズニーランドに行ったとき以来でしたね。今だったら絶対できないですよ。怖いですね。沢山稼げるからねって言われて、とりあえず行きますって(笑)勢いで、とりあえずいっちゃえ!みたいな感じでした。
Q研修に入ってみての率直な感想は?
リフレクソロジーからスタートだったのですが、苦しいという思いしかありませんでした。
当時25歳の私は、31歳の方と同室で、宿泊施設に泊まったのですが、僕らだけ研修の進捗が悪く、研修7日目に担当講師から2名はこのままだとテストに落ちると言われました。とっても焦りました。
その時たまたま、他の研修生が寮でどんな事をしているのか聞いた所、研修が終わってから練習している話を耳にしてびっくりしました。
『えっ、みんな寮に帰ってからも練習するんだ』ということを知りました。自分たちは寮に帰っても練習はしておらず、そこから寝る間も惜しんで一生懸命練習し、合格することができました。
合格した後に、こんな感じで練習すればいいということが分かったのでそこからは研修が楽しくなりました。
Q研修の時の思い出は何かありますか?
ボディケアのテストで私は合格したのですが、同期の仲間が不合格でたくさん落ちてしまいました。
当時は、テスト当日に不合格者は、その日の午後に再テストという流れがありました。『これはまだ自分の研修は終わっていない。一緒に練習した仲間が全員合格しないと終われない』と思いました。皆がいたから自分が合格できたのに、その皆が落ちたら駄目だと思い、全員が合格しないと本当の合格ではないと思って最後まで一緒に練習しました。
最終的には全員合格して、本当に感動しました。今でも思い出です。
Qとても感動的なエピソードですね!いよいよお店でデビューですが、お店でのデビューはどういった感想をお持ちですか?
12月28日に配属しスペースに戻ったのですが、温浴施設のその時期は年末年始で一番忙しい時期でした。
いきなりすべてのコースデビューは出来なかったので、ボディケア20分とリフレクソロジー20分コースに入ることになりました。
なんと、初日に400分施術しました。つまり20人!! なんじゃこりゃって思いました(笑)
12月28日から1月2日まで働いたのですが、毎日400分20人。6日で120人。もうこれで辞めようと思いました。もう無理だと思いました(笑)
身体がしんどくて、指も痛いし、それなのにお客様がどんどんいらっしゃるし。もう来ないでってなりましたね(笑)
それで、1月3日に休みを貰ってリセットしようと思ったのですが、当時は正月に休むなんて何考えてるの?という雰囲気でした。人手不足もあったんですけど。それでそのまま辞めようと思いました。
ただ、当時私が25歳で、先に働いていた先輩に20歳の方がいたんです。その先輩に「空手やってるのにだらしねえなぁ」と言われたんです。そのことがとても悔しくて。その先輩は年下なのに、自分以上にお客様を施術していて、言い返せませんでした。悔しくて、負けたらいかんと思って辞めずに続けました(笑)
Qその言葉でスイッチが入ったのですね。
そうですね。絶対負けない!と思って。空手もそうですが、友達に誘われて、やりたくもない空手を始めました。痛いのは嫌いなのに(笑)
それでやってみたら楽しくて、続いています。友達はみんな辞めてしまって、続けているのは僕だけなので、物事を長く続けるのが好きなんだと思います。
Q負けず嫌いですか?
負けず嫌いですね。どんくさいので、初めは何をやってもうまく出来きません。でも長く続けていくとなんでも上手になっていきますよね。そのことが大事だと思います。
空手の先生からの頂いた言葉を大切にしているのですが、「お前に才能はないけど、努力を続けられる才能がある。それがお前に一番備わっているものだから、それを磨いていけ」って。
それで結局空手も25年続けていますし、おかげさまでこの仕事も15年やらせてもらっているので、続けるのは大事だと思いますね。
これだけは胸張ってはっきり言えますね、続けよう!と。辞めるのは簡単ですから。
Qその後ご苦労されたことはありますか?
忙しい店舗で自分の仕事もありますし、先輩たちは職人気質の人ばかりで教えてもらえる時間はありませんでしたね(笑)
人数も少なく、教えてくださいと言うと、冗談で金払えって言われました(笑)
今も各方面で活躍されている方が多いので、お店が忙しかったのも納得できますね。レベルの高いお店だったと思います。
Qなかなか教われないときは、どのようにスキルアップしていったのですか?
社内のランクアップ制度にチャレンジしていました。初めてのランクアップ試験を受けた時、接客のマニュアルであるミステリーカスタマーチェック表の存在を知りませんでした(笑)
「ミステリーカスタマーチェックの筆記テストを行います」と言われて、ミスカマって何ですかって(笑)
周りにランクアップ試験を受けたことある人がおらず、何も分からなかったですね。
Qランクアップ試験を受けようと思った理由は何でしょうか?
当時結婚するということもありましたので、収入の面は1つの理由でした。試験を受けることで単価が上がっていくと教えてもらったので、じゃあ受けてみようかなという感じでした。何をやるかも分からなかったですが、とりあえず受けてみようと。
それで初回に、「すごく丁寧に接客できてるし、とてもいいよ。でもミステリーカスタマーチェックを覚えないと合格できないよ」と言われて、2回目の試験では筆記テストも出来て、試験にも合格できました。
スポーツジムでインストラクターをやっており、お年寄りが多くいらっしゃるところで、温浴施設の客層と近かったです。お話をするのは好きでした。接客を評価してもらえたのは嬉しかったです。
Q指名はいつから取れるようになったのですか?
3年間は月に数本でした。お話だけは積極的にしていました。お客様から『技術だけは下手くそだけど、話が楽しいからお前でいいよ。』なんて言われながらやっていました。
そんな中、配属されたお店が施設から撤退することになりました。そこで気付かされたことがありました。『今いるお客様は自分についているのではなく、お店についている』という事に気づいて自分に実力をつけないといけないと危機感をもちました。
そこから自ら勉強会へどんどん行くようになりました。学んだことを取り組む事により、新しい店舗に遷ったときには指名が50本取れるまでの実力がついていました。やっぱり勉強してよかったと感じました。
Q今も記憶に残っている勉強会にはどんなものがありますか?
お客様の身体の見立てをする勉強会です。お客様の状態をひたすら聞くことが重要です。
極端な話、お客様が嫌がられても聞く事が大切だと教わりました。指名を取り始めた時も『なんで私を指名してくれたのですか?』と聞いていました。はじめは恥ずかしさもあると思いますが、心の繋がった評価をしてくださっているお客様には聞けると思います。『ぼくのどこがいいんですか?』『僕のどんな手技が好きなんですか?』『どういうところがいいのですか?』お客様の言葉を聞くことで自分の良さがはっきりします。
自分が求めている答えはすべてお客様が持っているので、新人の方達にも積極的に聞くように話しています。それが自分の強みになります。
今でも新しく指名をいただくお客様にはお聞きしていますし、いつも指名を頂いているお客様にも、今の自分の施術が前と違って変わっていないですか?と確認しながらすすめています。確認しないとやはり心配ですし不安ですね。
Qお客様に青木さんから自分の強みを聞いた時どんな答えが返ってきたのでしょうか?
とても嬉しかったのが『青木さんは、今やっている事を説明してくれるよね。』と言われたことです。
お客様は、施術している時に、何をされているのか、何を行っているのか細かく説明する事が、安心に繋がると思っています。
Q温浴施設のスペースから、商業施設のラフィネへ異動されますが、チャレンジした理由は何でしたか?
ラフィネではお客様への接客対応の時間が、温浴施設よりも長く、20分間あります。独立を考えた時に、お客様と向かい合う接客も学んでおきたいと考えました。また、地元の長久手に新店ができたので、それも大きかったです。
妻には心配されました。『3ヶ月あれば、環境に順応するから、やれる気がする。大丈夫だ』と説得しました。
その時に、今までつながっていたセラピスト仲間にたくさん助けてもらいました。心配ごとに山程答えてもらって、対策と準備を整えて新店に望みました。
Q商業施設ラフィネと温浴施設のお客様で指名のとり方の違いはありましたか?
根本的にお客様が求めているものが違っていました。ラフィネは『癒やし』、温浴施設は『身体のほぐし』を求めていました。ラフィネのお客様はリラクゼーションを求めて、ロングコースで心の疲れを解しにゆっくりしたいお客様が来店していることが多いと感じます。温浴施設は『しっかり、がっつり、ほぐされた感、やられた感』を施術に求めている方が多かった気がします。
温浴施設では自分が積極的にお話をしていましたが、商業施設のラフィネではお話を聞くことが増えました。
Q新人セラピストに向けて指名を取る為のアドバイスはありますか?
先輩たちが、どんなほぐし方をしているかそっと見に来たり、どんな会話をしてるのか聞き耳を立てるとよいよ、とアドバイスをしています。
聞いてくる方達にはどんどん質問に答えてもいきますが、見て盗むのも大切だと思います。前向きな方達にはどんどん教えてあげたいですね。
自分が施術できる人数は1ヶ月に100人程度です。同じことができる仲間が3人いたら300人になります。
身体が楽になる人がどんどん増えていくわけなので、どんどん育てたいと思っています。それが本当の社会貢献だと思っており、縁の下力持ちでありたいと考えています。
Q今後の目標は教えてください。
コロナがおさまったら勉強会を全国で開いて、勉強会後は食事会をしていろんな方と繋がりたいですね。
東海地区が盛り上がって、若い方たちが出てくることを望んでいます。
僕は自分で足を運んで、人と繋がったことが今に活きています。それが財産になっていくので、多くのヒトにつながって欲しいですね。
おわりに
とてもゆったりとした雰囲気の持ち主であり、かつ、ユニークでそれでいて格闘家。どの切り口をとってもとても魅力的でした。
空手で培った心の芯が一本真ん中に通っていて、柔軟で積極的な行動力に、グランドマスターの真髄を感じました。
『お客様に自分の良さを聞いて、磨くこと』このフレーズがとても勉強になりました。
自分の良さはお客様が持っている。正確で的確で、すぐに実践できるノウハウを惜しげもなく教えて頂きました。貴重な時間をインタビューに割いて頂き心から感謝しております。
BWA教育部
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