美味しく食べて内臓の疲れを解消!~ダイコン編~
今回からセラピストのためのリラクゼーション学として、皆様に役立つ解剖生理学や栄養学など、日常で使える豆知識をご紹介します♪
セラピストでない方にも役立つこと間違いなし!
第1回は、
『美味しく食べて内臓の疲れを解消!~ダイコン編~』です。
それではどうぞ!
目次
毎日寒い日が続き、おでんが恋しい季節ですね。
ダイコン・・・あなたはお好きですか?
おでんの人気ランキング上位に入る、しみしみダイコン。
出汁のきいたふろふき大根、あめ色に煮込んだぶりダイコンや、
刺身のつま、焼き魚にそえるダイコンおろし、
食感の良いパリパリサラダやなます、たくあん、福神漬けなどなど…
私たちの身近にあって、
食べて健康になれるダイコンについて詳しくお伝えします。
1、身近な野菜、ダイコンの豆知識~歴史
ダイコンの原産地は地中海または中央アジアといわれています。
古代エジプトでは紀元前2200年頃、ピラミッドの建設に携わった労働者に食べられていました。
日本には弥生時代に伝わり、日本書記にその存在が記載されていますが、一般に食されるようになったのは江戸時代です。
2、身近な野菜、ダイコンの豆知識~種類
色
白・赤・緑・紫・黄色・黒
イタリアには黒いダイコンがあるそうです。想像できますか?
黒いといっても根の皮の部分だけで、皮をむくと中は白いそうです。
日本国内では、九州地方に皮が黄色、赤色などカラフルなダイコンがあります。
野菜の分類
- 根:淡色野菜
- 葉:緑黄色野菜
部位別の特徴と食べ方例
- 根の上部
甘みが強い為、サラダ、ダイコンおろし、刺身のつま、なますに適する。 - 根の中央部
やや硬めで甘みがある為、おでん,ふろふき大根など煮物に適する。 - 根の下部
辛味がある為、薬味、炒め物、みそ汁、濃い味付けの料理に適する。 - 葉
細かく刻み、炒め物やみそ汁、ごはんと一緒に炊き込むと美味しく頂ける。 - 皮
きんぴら、細切りにして天日に干してから炒め物にすると美味しく頂ける。
品種
- 青首(あおくび)ダイコン
ポピュラーなダイコン。根の上部が薄い緑色で、辛味が少なく甘みが強め、季節を問わず収穫できるように品種改良されている。 - 白首(しろくび)ダイコン
たくあん漬けに多く使われ、三浦大根や練馬大根等がある。 - 桜島ダイコン
世界最大でギネスブックに認定された。 - 守口(もりぐち)ダイコン
ゴボウの様に長い。 - 聖護院ダイコン
カブの様に丸い形をしている。
3、学びましょう! セラピストが知っておきたいダイコンの栄養
美味しく食べて内臓の疲れを解消しましょう。
根
- 乾燥肌やお通じ対策に
95%が水分、体内の水分を保持する為、ヒトの体の保湿も期待できる。
また、食物繊維も多く腸内環境を整えるのでお通じの対策にもなる。 - 胃もたれ、げっぷ、胸やけ対策に
ジアスターゼという消化酵素がでんぷんの消化を促進し、胃腸の働きを整える。 - 焼き魚が好きな方に
オキシダーゼという消化酵素は魚の焦げの発がん物質を分解、解毒する。 - ストレス解消・血栓症予防対策に
辛味成分のイソチオシアネートは強力な抗酸化物質で、心身両面の健康に良い。
葉
- 免疫のバランス、生活習慣用予防対策
ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテンが体調を整える。 - ミネラルバランスを整える
カリウム、カルシウム、鉄分が様々な体内調節に貢献。
4、『セラピストのためのダイコンクイズ』(ダイコンの事を学び、活かしましょう)
ダイコンはアブラナ科の野菜です。
次の中から、“アブラナ科ではない野菜”を選んでください。
(答えは3つあります)
5、アドバイスに活かす、『5つの美味しいダイコンの見分け方』
美味しいダイコンの見分け方を5つお伝えします。
- まっ直ぐ伸びている
- 太く、ずっしりと重い
- ハリとツヤがある
- ヒゲ根は少な目で穴は浅く均一に並んでいる
- 葉はミズミズしく、濃い緑色をしている
※注意
葉付きのダイコンを購入したら、葉は切り落とし、その日のうちに調理しましょう。
(葉を付けたままは厳禁。栄養と水分が吸われて、風味が落ちます。)
その日のうちに調理できない場合:保存方法
- 葉
細かく刻んで水にさらしてアクを抜き、水気を切ってからラップに包んで冷蔵庫で保存します。 - 根
ラップか新聞紙に包んで冷蔵庫で保存します。
6、『セラピストの為のダイコンクイズ』の正解
難しかったですか?
“アブラナ科ではない野菜”は、ほうれん草・ニンジン・アスパラガスです。
わさびがアブラナ科とは、少し意外な気がしませんか!?
7、アドバイスに活かす、『~おまけ~2つのダイコン活用法』
その1:葉の入浴料
- 天日で干し、
- 手ぬぐい等の布で作った袋に入れて、入浴料として活用しましょう。
昔から『大根干葉湯(ひばゆ)』と呼ばれ、手軽にできる民間療法として冷え性や神経痛・お肌に良いと活用されてきました。
その2:のどのケア~痛み・乾燥~にお勧めです
根の部分をサイコロ状にカットして、はちみつをかけて1晩置いたら、
水分が出てきます。そのままスプーン1杯ほどゆっくり舐めれば、のどが潤います。
ダイコンは、古くから私たちの身近にあり、栄養豊富で食べ方のバリエーションが多い万能野菜です。
在宅勤務など、お家で過ごす時間が長くなって、ついつい食べ過ぎ、飲み過ぎで、なんだかスッキリしないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
このコラムを参考に、美味しいダイコンを見分けて、是非毎日のお食事に取り入れて身も心もスッキリしてください。