小さなビタミンの大きな底力
最近は感染症予防対策の為、口にするものにも気を使っている方も多いのではないでしょうか。
栄養のあるものを食べよう。なるべく三食規則正しく。と心がけてはいるものの 色々と献立を考えるのは大変だったり…
そのような方たちにも気軽においしく健康になれる栄養素ビタミンについて紹介いたします。
1.ビタミンって何?
ビタミンはエネルギー源や体を作る成分ではないですが、人の成長や健康を維持する働きをしています。ビタミンの「ビタ」(VITA)は「生命」や「活力」を意味する言葉で、生命に不可欠な物質という意味を込めて名付けられたそうです。
ビタミンの必要量はとても少ないのですが、体内で作る事が出来ない為、食べ物から摂取する必要があります。
ビタミンが不足するとぼーっとしたり風邪をひきやすくなったり、イライラしたり、体に不調が表れます。
ビタミンには水に溶ける水溶性ビタミンと油脂に溶ける脂溶性ビタミンがあり、それぞれの特徴から体への取り込まれ方や代謝に特徴があります。
水溶性ビタミンは尿などから体の外へ排出しやすい為、少量を頻回とると良いです。
脂溶性ビタミンは油と一緒にとると吸収が良くなります。
2.ビタミンで免疫力を上げよう!
免疫力の低下を引き起こす原因はさまざまですが、原因の一つとして活性酸素があげられます。食べ過ぎや飲酒、ストレス、などが原因で活性酸素が過剰に産生されると、免疫機能の低下を引き起こします。
そこで重要なのは抗酸化ビタミンです。
抗酸化ビタミンには、この活性酸素の産生を抑える働きがあます。
体表的な抗酸化ビタミンはビタミンA、ビタミンC、ビタミンEです。
ACE(エース)と覚えると覚えやすいですね!
ビタミンA
皮膚や目の健康に欠かせない栄養素です。
トマト、ホウレンソウ、ピーマン、ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれます。
ビタミンC
パプリカ、ブロッコリー、キウイ、柑橘類に多く含まれます。
熱に弱く水溶性である為、生で食べる事がおすすめです。
ビタミンE
脂溶性ビタミンの為、油を使うと体内に吸収されやすくなります。
種実類(ごま・アーモンド・ピーナッツ)やカボチャ、アボカド、ウナギに多く含まれます。
お疲れタイプ別おすすめのビタミン
疲労タイプに合わせて、おすすめのビタミンや春の旬の食材を使用した献立を紹介いたします。
ご自身にあった栄養素で旬の味を楽しんでくださいね。
筋肉疲労・肉体疲労を感じている方
筋肉を動かすためのエネルギーが不足し、疲れ物質が悪さをしている状態であり、だるさや筋肉の張りといった症状になって現れます。筋肉は適度に動かさないと萎縮し、どんどん弱くなり筋力低下が進んでいきますが、デスクワークで同じ姿勢を続けるなど一部の筋肉に緊張を強いることによっても疲労物質が溜まりやすくなります。
【ビタミンB群、ビタミンD】
おすすめ献立:ホタルイカとキャベツのパスタ
精神的なお疲れの方
人間関係や悩み事などのストレスを原因とする心の疲れなど。体はどこも悪くないのに、緊張やプレッシャーで元気が出ない症状こそ心が疲れているサインです。気分が沈んで憂鬱、イライラすることが多い、食欲が出ない、眠りにつけない、朝早くに目が覚める、不安になることが多いなど。さらに悪化すると、動機がする、めまいがひどくなるなど、体の症状となって現れます。
【ビタミンC、パントテン酸(ビタミンB5)】
おすすめ献立:キャベツ餃子
神経的なお疲れの方
長時間のデスクワークや細かい作業などで、眼の神経や脳が緊張した状態が続くことによって起こる頭の疲れなど。これが続くと集中力が低下したり、もの覚えが悪くなったりと、仕事のパフォーマンスが落ちてきます。
【ビタミンA、ビタミンB群】
おすすめ献立:アスパラときのこと豚肉のバター炒め
お肌や髪のお疲れが気になる方
さまざまな疲労が蓄積されてくるとお肌の調子が悪くなったり、肌荒れや髪の毛のツヤがなくなってきたりと見た目にも変化が現れてきます。
【ビタミンA、ビタミンB群、ナイアシン(ビタミンB3)、ビオチン(ビタミンH)、ビタミンC、ビタミンE】
おすすめ献立:菜の花とツナの和え物
3.効果的に摂取するには?
それぞれのビタミンはお互いに共同して働くため、それぞれを「万遍なく」・「毎日」とらなければいけません。
例えば1日に摂取する野菜は300グラムが推奨されていますが、その内の100グラム程度は緑黄色野菜をとるなど意識してみてください。
ただ、水洗いや加熱など調理の過程で栄養素が損なわれてしまう場合もあります。
日常生活で不足しやすいのはビタミンB群、ビタミンCなどです。
4.ビタミンで疲れ知らず、元気な生活を♪
ビタミンカラーという言葉がありますが、日ごろの食事に緑黄色野菜をとり入れる事で、 見た目から元気に、そして体の中から健康になりましょう。
免疫力をアップし、感染症に負けない体づくりを目指しましょう!
- 中山涼子講師
国際ライセンスCIBTAC
栄養士
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